家づくりの打合せの中で多くのお客様が時間をかけて悩むのが、キッチンのリノベーション(リノベ)。キッチンは他の設備と比べて目に止まる時間、そしてご家族、ご夫婦が共に過ごす時間も長くコミュニケーションを高めるためにもとっても大切な場所です。最近ではオープン、対面キッチンが主流であることからも、インテリアの一部としてデザイン性によりこだわりたいというお客様が増えています。
今回はそんなキッチンリノベーション(リノベ)の基礎知識からニッチなこだわりまで、徹底解説!この記事を読んで、理想のキッチンリノベーション(リノベ)を叶えましょう!
目次
1.キッチンリノベーションの種類
キッチンリノベーションには、大きく分けてシステムキッチンと造作キッチンの2つの方法があります。
◯システムキッチンとは
メーカーが販売している既製品のキッチン台で、カタログやショールームで実物を見ながら仕様をカスタムし、ご自身に合わせた形で購入・設置を行います。
◯造作キッチンとは キッチン台の形や高さ、収納の仕様・デザインなど、デザイナーとともに創り上げるフルオーダーキッチンのこと。お料理が好き、インテリアにこだわりたいと言う方におすすめ。LDKで大きな空間を作流際、キッチンの存在感でイメージが大きく変わるので、スタイルにこだわりたいという方はもちろん、ご家族ん世界観を創り上げたいという方にもおすすめの方法です。
2.キッチンのレイアウトパターン
代表的なレイアウトとしては、アイランド型・対面(ペニンシュラ)型・セパレート型・壁付け型・コの字型の5つ。選ぶ基準としては、キッチンが家づくりのこだわりの中の優先順位で決めるのがおすすめ。使用シーン、使用頻度などによっても向いているレイアウトが変わりますので、ご自身のライフスタイルをイメージしながら検討してみてください^^
1. アイランド型キッチン
島のように独立したカウンターキッチン。壁に接する面がないので、5つのレイアウトの中で最も回遊性の高いレイアウト。空間を大きく使う間取りになる為、その分キッチンスペースとして占める面積も大きくなる傾向にあります。
<こんな人におすすめ!>
・お料理好きでおしゃれな空間で料理がしたい方
・360度どこからでもキッチンにアクセスできる動線にしたい
・ホームパーティなど、料理する人も会話に参加できる空間にしたい
・キッチンリノベーションするのであれば、意匠にもとことんこだわりたい
・LDKを海外ドラマに出てくるようなおしゃれな空間にしたい
2.対面(ペニンシュラ)型キッチン キッチンリノベーションを検討する際、一番人気と言っても過言ではない王道のレイアウト。キッチンがリビングに向かってオープンな配置であることが特徴です。アイランド型キッチンとの違いは、キッチンカウンターの左右どちらか(主にコンロ側)が壁に接していること。
<こんな人におすすめ!> ・お料理中もお子様に目が届くようにしたい ・料理中も家族と目をみて会話ができるようにしたい ・配膳や片付けなど、便利に家事をしたい ・開放的な空間でお料理をつくりたい
キッチン背面にはバックカウンター、奥にはパントリーを設けることで大容量の収納を確保することも可能です。
3.セパレート型(Ⅱ型)キッチン シンク側とコンロ側のカウンターが分かれているキッチン。“ワークトライアングル”と呼ばれる、シンク・コンロ・冷蔵庫の動線を短縮できます。作業効率の高さが魅力的なレイアウト。また、シンクとコンロを一直線で配置するより横幅も短く設定できるため、キッチンをコンパクトに配置することができるというメリットもあります。
<こんな人におすすめ!>
・なるべく効率的に料理を楽しみたい
・コンパクトなキッチンでも、作業スペースを広くとりたい
・シンクの水はね、もしくはコンロの油はねを気にせず作業したい
4.壁付け型(Ⅰ型)キッチン キッチンを壁に沿わせて設置するレイアウト。日本では古くから馴染みのあるスタイルなので、“昔ながらの台所”のイメージが強いという方も多いかと思いますが、メンテナンスのしやすさや限られたスペースを有効活用できる点から、近年その魅力に再び注目が集まっています。
<こんな人におすすめ!> ・LDをなるべく広く確保したい ・水はねや油はねを気にせず、とにかく掃除もしやすくしたい ・コンロ、シンクを効率よく使って時短でお料理をしたい
5.コの字型キッチン
まるでレストランの厨房のような本格的な佇まいが特徴のコの字型キッチン。作業スペースや収納をたっぷり確保できるほか、ダイニングテーブルやカウンターを一体的に造作することで、作る人と食べる人の距離も縮まるレイアウトです。
<こんな人におすすめ!> ・広々としたキッチンで料理を楽しみたい ・キッチンリノベーション(リノベ)で、家でもビストロ気分を味わえるような空間を手に入れたい ・料理をしている時間が好きだかた居心地よく素敵な空間にしたい
・食の時間をおしゃれに演出したい
3.キッチンリノベーションの注意点
もしあなたが中古マンションを購入し、いざリノベーション(リノベ)を行う段階になってからマンションの構造や規約上の制限によって描いていた理想のキッチンリノベーションができないことがわかったら…。
考えたくもないですよね。
そんなことにならないよう、ここからはキッチンリノベーションを前提に物件を購入する際、レイアウトを検討する際に注意するべきポイントを3つご紹介します。
POINT.1 マンションの規約
マンションでは各物件ごとにリノベーションを行う際のルールを設けていることがほとんどです。中には水周りのレイアウト変更を禁じているマンションもあります。これは、漏水などの事故があった際の下階への被害を最小限に食い止めたり、水周りで発生する生活音の影響を防ぐため。例えば、ご自身が寝ているベッドルームの真上が上階のバスルームだった場合を想像してみてください。生活リズムが違えば、寝ている時に水音が気になってしまったり、万が一漏水があった際は寝具が水浸しになってしまいます。
そのため、キッチンを含む水周りの配置にこだわりがある場合は、購入を決断する前にそういった規約の制限がないか必ず確認しましょう。管理規約の「専有部の改修工事に関する細則」などのページに記載されていることが多いですが、わからない場合は担当のアドバイザーに尋ねてみてください。
POINT.2 構造上の制限
キッチンには、給排水管や排気ダクトなど、住戸外へつながる配管が複数繋がれています。そのためキッチンリノベーションで移設をする際には、そういった配管の障害となる構造物がないかも事前に確認する必要があります。
◯排気ダクトのチェックポイント
キッチンのレンジフードから延びる排気ダクトは、外壁面に空いた穴から戸外へ空気を排出しています。多くは共用廊下側やバルコニー側などに抜けていますが、そのルートは物件によって異なります。キッチンのレイアウトが変わったからといって新たな穴を開けて好きなところから排気を出すことはできません。キッチンリノベーションを検討する際は、既存のルートを通って排気ができるかどうかを検討する必要があります。
POINT.3 導線寸法
キッチンのレイアウトを検討する際に気をつけたいのが、カウンターの高さや通路幅などの寸法。数センチの違いでも高さが異なる洗い物や食材をカットするときなどに前屈みになり体勢が辛い等、とても使いずらくなります体感は大きく異なるので、慎重に設定しましょう。
キッチンリノベーション(リノベ)の重要な寸法はこちら▽
□ワークトップの高さ 80〜90cmが一般的ですが、ご自身の身長やお好みで感覚が違います。ショールームなどで実際に体感して設定するのがおすすめ。
□通路幅 キッチン本体とバックカウンターとの間の通路幅は90cm前後が一般的。狭すぎても広すぎても使い勝手が悪くなるため、普段のご自身の作業動線をシミュレーションして設定しましょう。
□収納の高さ・奥行き 収納の寸法に合わせて食器や収納ボックスを買い揃えるのは、思いのほか難しいもの。予め仕舞うものにフィットするよう寸法を計画すれば、収納スペースを有効活用できキッチン周りもスッキリ片付きます。
4.キッチンリノベーションの費用
キッチンリノベーションにかかる費用は、キッチンそのものだけでなく設置する場所の状態などによっても大きく変動します。また、一言で“キッチン”といってもリノベーション工事の項目は複数に分かれており、「見積書のどの項目がキッチンに関するものなのかわからない…」ということも。ここでは、一般的にキッチンリノベーションの費用として挙げられる項目と、その内容について解説していきます。
◯解体工事費/産業廃棄物処理費 元々あるキッチンを解体し、廃棄するための費用。キッチン以外の工事も行う場合は、工事全体でどれくらいの解体範囲・廃棄物量になるかによって金額が変動します。
◯住宅設備工事
新たなキッチンを設置するための費用。この項目の中に「給排水管の新設」や「水圧のテスト」など、さらに細かな工事項目があり、元々キッチンがあった場所から大きくレイアウトを変更する場合や、既存の給排水管が劣化していて新規交換が必要な場合などはコストボリュームが大きくなる傾向があります。
◯住宅設備機器費
キッチン本体の費用です。システムキッチンの場合は本体の費用が丸ごとこの項目に計上されますが、オリジナルキッチンを造作する場合などはガスコンロ・水栓などのパーツのみがこの項目に計上され、キッチン本体を造作する費用は「木工事」などに計上されるケースもあります。
◯ガス工事 ガスコンロを採用する場合や給湯器の交換を行う場合には、その費用が計上されます。
そのほかにも、キッチンの腰壁にタイルを貼ったり、天板をモールテックス仕上げとする場合には「左官工事」の費用が計上されるなど、ご自身がどういった仕様を選ぶかによって関係する項目が変動します。キッチンリノベーション(リノベ)を検討する際は、どの項目がキッチンに関係する金額なのか、マーカーで色分けするなどして総コストを把握しながら打合せを進めていくと良いでしょう。
まとめ
キッチンはライフスタイル、お家での過ごし方によって向いているものがあります。まずは自分が住まいで過ごす時間の中でキッチンに立つ時間をどのようなものにしたいのか?そこを考えると思いっきりおしゃれなものにするのか?それとも効率よく家事ができるレイアウトを選ぶのか?が見えてきそうですよね!
もちろん、センスも快適さもとることもできます!そこにはアドバイザーである私たちの経験と知識を活かしてあなたにとって最適の間取りを一緒に探せていきますのでお気軽にご相談ください^^
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